訪問歯科治療


先日訪問歯科診療の研修会に参加してきました。


患者様の中には高齢化によって通院が困難になった方もいらっしゃいますので、当院では訪問歯科診療を実施しております。
今回はその訪問業務に必要なことや手順、特殊な機器を使用する口腔機能の検査方法、口腔機能を鍛えるトレーニング方法などを学ぶことができ、大変有意義な研修会でした。

その中で呼吸のコントロールを改善させ、痰や誤嚥物の喀出を促したり、吹く動作により鼻咽腔閉鎖にかかわる神経・筋群の活性化をさせるブローイング訓練と口を開ける筋肉(舌骨上筋群)や飲み込みにかかわる筋肉を鍛える訓練である嚥下おでこ体操の方法を説明します。

 

ブローイング訓練

年齢を重ねていくと筋力が低下し、飲み込む力が弱くなり、食べ物や唾液が誤って気管に入ってしまう「誤嚥」を起こしやすくなります。

 

飲み込みに必要な筋肉を鍛える為のトレーニング方法は様々です。今回は「ブローイング訓練」と、「嚥下おでこ体操」というトレーニング方法をご紹介します。

ブローイング訓練

①ペットボトルの上の方に穴を開けます。水を数センチ入れて穴にストローをさし、蓋をします。
②ストローを咥えできるだけ長い間ブクブクと息を吐きます。

ブローイング訓練を行うことによってむせた際の咳の力を強くし、誤嚥した物を吐き出す力をつけることができます。また、口唇の機能を強化します。

誤ってストローで水を飲み込まないよう注意してください。

 

嚥下おでこ体操

 

次に嚥下おでこ体操です。

①片手で額を押さえながら、へそをのぞき込むように下を向きます
②喉元を意識しながら手で額を押し上げます

嚥下おでこ体操は喉の筋力を強化し、飲み込む力を鍛えることができます。

嚥下おでこ体操は物を使わず簡単に行うことが出来るトレーニングなので、食事前などに行ってみてください。

 

歯科診療を通じて、介護の皆様と力を合わせてもっと患者様のお役に立ちたいと強く思える研修会でした。