予防歯科・ドライマウス


糖尿病とは、身体の中の血糖値が高くなっている状態のことですが、この糖尿病、色々な合併症を起こします。その中でも口腔内の歯周病とは相互に影響を及ぼし合っていると言われております。

今回はそんな糖尿病と、歯周病との関係を文献から紹介しましょう。

歯周病へのリスク

アメリカで約1400人を対象に選び調べられました。

人種などの社会経済的因子や喫煙などの環境的因子、全身疾患などの宿主因子・細菌因子がそれぞれ歯周病のリスクとなるのかという研究です。

この研究結果からは、年齢・喫煙・糖尿病・歯肉縁下のP.g菌・T.f菌の存在が歯周病のリスクとなることが示されています。

またこの研究では、比較された正常な状態が1とすると、糖尿病の方は2,32までリスクが上がると言われています。(ちなみに軽度の喫煙者で2,05、重度の喫煙者で4,75とされています。)

歯周病治療での糖尿病への影響

アメリカでの研究です。

糖尿病と、重度歯周病にかかっている方を対象に6ヶ月間、歯周治療と抗菌薬を投与して、歯周ポケットの深さまた、血清グルコース、HbA1cがそれぞれ改善するかを調べられています。

術後3ヶ月、6ヶ月で歯周ポケット、ポケットの中のP.g菌量、空腹時血糖値、HbA1cが調べられています。

結果として、歯周治療のみを行ったグループでは、歯周ポケット、およびポケットの中のP.g菌量の改善が見られますが、抗菌薬を併用したグループでは、術後3ヶ月のHbA1cの有意な改善が認められました。

この結果から、歯周病治療と、細菌への感染のコントロールを行うことは、糖尿病をコントロールする上でも重要であることが分かりました。

 

まとめ

2型糖尿病患者と健常者を比較すると、歯周病の罹患や進行のリスクが約3倍ほど高くなるとされています。

また上の研究の結果でもあったように、歯周治療を行うことで、糖尿病の血糖値が改善するとの研究結果もありますので、歯周病、糖尿病のどちらかだけを治療するのではなく、両方からコントロールしていくことが大切です。