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3月10日に口腔がんの勉強会参加しました。

日本のがんの現状、大阪府の口腔がんの実態、口腔がんの検診などについて学びました。


日本人の死亡原因のNo.1は「がん」によるものです。表を見ると口腔がんは10位で罹患数は15.560死亡率は46.1%です。同じ2013年のアメリカでの口腔がんの罹患数は、日本の約2.7倍の41.380人ですが、死亡率は19.1%です。ではなぜこのように死亡率に差があるのでしょうか?
それは早期発見ができるかどうかです。米国では半年に一度の口腔検診が義務付けられているそうです。
口腔がんは、早期発見さえできれば非常に治療の成績はよく、ステージI +IIにおける5年生存率は80%以上とする報告が多くみられます。

口腔がんのできやすい場所は舌、歯ぐき、頬の粘膜です。約60%は舌がんです。
その舌がんの初期で口内炎だと思って放置してしまったり、舌の奥で見えにくいということから見落としてしまい、がんが進行してから受信されるケースがあります。口内炎は痛みがあり1週間から10日程度で治ります。2週間以上治らないときは受診してください。舌がんは進行すると潰瘍形成、痛み、出血が伴われます。

口腔がん発症の原因

口腔がんの原因の1つは、喫煙と重度の飲酒、そして両方を使用するとさらにリスクは高まるとされています。他にはヒトパピローマウイルスの感染、紫外線(口唇のがんは日光曝露によって引き起こされる可能性がある)、補綴装置による慢性的な機械的刺激がある人、口の中の衛生状態が悪く義歯が不潔である人、ビタミン不足の人などです。男女比は3:2で最も多い年齢は60歳代です。しかしお酒やタバコを嗜好しない若い方にも発症します。

口腔がんのセルフチェック

明るい光の下で鏡を使い行ってください。入れ歯のある人は外してください。

・上下の唇の外側と内側のチェック
親指と人差し指で唇を軽くはさみ、腫れやしこりがないかチェック

・前歯、奥歯の歯ぐきをチェック
歯ぐきの色や形を観察(限局性で歯周病とよく似た症状がみられることがあります)
歯ぐきに発生するがんは上顎より下顎に多く、奥歯の歯ぐきに好発します。

・口蓋(上あご)のチェック

・大きく口を開いて左右側の頬の内側のチェック
周りと比べて色の変化はないか、ふくらみがないか、痛いところはないかチェックしましょう。頬粘膜はさまざまな変化が現れることが多いです。

・舌を前に出し、舌全体をチェック
舌がんは口腔がんの半分以上を占めます。
舌の表面、舌の裏面、舌の側面をチェックしましょう。周りに比べて白っぽい部分がないか、ただれてないか、しこりのようなものがないか確認してください。
特に舌根と側面は舌がんの中でも好発部位であるのでしっかりチェックしましょう。斜め前方に舌を突き出すと見えやすくなります。

・下あごから首にかけて触り腫れがないかチェック

定期検診に行きましょう

口腔がんの死亡率は46.1%となっていますが早期に発見し早期治療をすることで生存率は上がり、後遺症も少なくなります