一般歯科
歯垢とは・・・歯ブラシで取れる汚れのかたまりをいいます。
歯石とは・・・歯ブラシではとれず、石みたいに硬くなってしまった汚れのかたまりの事です。
今日はこの、歯垢・歯石についてお話していきます♪
歯垢(プラーク)
歯の表面や歯と歯茎の溝に付着した白くてネバネバしたもの・・・これが歯垢です。
歯垢とは食べかすではなく、細菌の塊です。
歯垢の約80%が水分で、約20%が固有物(その中の70%が細菌、残りは唾液ムコイド、グルカン、レバン他、カルシウムやリンなどの無機物)といわれています。
1mgの歯垢にはおよそ300種類、数億~10億個もの細菌がすみついています。
では、この歯垢の成り立ちかたを説明します。
歯の清掃を十分に行ってからの時間経過です。
①数時間内に歯の表面にペリクルが形成されます。
ペリクルとは唾液由来の糖タンパクからできた膜のことで、これ自体には細菌は存在しません。
(逆に歯を保護する効果もあります。)
②さらに数時間で、このペリクルの表面にグラム陽性の球菌(レンサ球菌)とグラム陰性の球菌が付着し定住するようになります。
③数日~数週間で糸状菌や、嫌気性菌が増加してきます。
なので、1日もあれば歯の表面に歯垢は出来始めるので、毎日のブラッシングはかかせないのですね。
虫歯はこの歯垢の下から出来始めます。また歯に付着している期間が長くなると、歯垢から歯石が出来初め、歯周病がどんどん進みやすくなってしまいます。
歯垢の付着を防ぐには、糖分摂取後の、口腔内のケアと食べ残しや、飲みのこしを口の中に残さないことが大変重要になります。
歯垢は基本的に歯ブラシで除去できる汚れなので、日々のブラッシングでコントロールしましょう!
白くくっついているのが歯垢(プラーク)です。
歯石
歯石とは、歯垢が硬くなったものです。
歯みがきで磨き残した歯垢が、唾液の中のミネラルと結合して、硬くなって出来ます。
歯についた歯垢は、たった2~3日で歯石になります。
磨きにくい場所に沈着してしまった歯石は歯ブラシでは取り除くことができません。
歯石は表面がでこぼこしているので細菌がつきやすく、むし歯、口臭、歯周病などのリスクを高めます。
歯医者さんで専用の機械を使用し、歯石を除去してもらいましょう。
歯と歯茎の境目の灰白色の石のようなものが歯石です。
バイオフィルムについて
最後にバイオフィルムについてお話します。
バイオフィルムとは、微生物の集合体です。
台所やお風呂場の排水口などにヌルヌルとした膜ができることもありますよね?
あれがバイオフィルムになります。
数種類もの細菌が結合し、増「バイオフィルム」の画像検索結果殖し膜状のものを作り出します。
バイオフィルムの存在は細菌にとって優位に働きます。
その理由をご紹介します。
①バイオフィルムが細菌の周りに存在することで、抗菌薬や、身体にある免疫機能がバイオフィルムの中に浸透しきれずに、細菌を殺菌仕切れなくなってしまいます。
②唾液そのものにも自浄作用といい、口の中の汚れを洗い流す機能があるのですが、バイオフィルムは粘着性をもっていて、歯の表面に付着しやすくなってしまうので、唾液の自浄作用だけでなく、歯磨きすることでさえも取りきることが困難になってしまいます。
③すこしでも残っていると、残ったバイオフィルムを足場にして、口の中の細菌が集まってまたどんどんが増殖してしまいます。
そのまま、バイオフィルムを放置していると、虫歯や歯周病に進行しやすくなります。
バイオフィルムを除去するには、ブラッシングなどの機械的清掃が必要になります。
なかなか自分では完璧に汚れを落としきる事は難しいので、定期的に歯医者さんへ通いお掃除と検診をして、お口の中を清潔な状態を保ちましょう!