歯のお悩み解決ブログ


指しゃぶりについてです。

“いつまで指しゃぶりは大丈夫?””歯並びや噛み合わせへの影響は大丈夫?””注意してもやめない”今回はそんな疑問を解決していきたいと思います。

指しゃぶりをする理由、指しゃぶりはいつまで続く?

赤ちゃんの口元に触れると、その方向に口をあけます。そして、口に入ったものを唇と舌で吸います。これは、「吸てつ反射」と言って、お口のまわりに触れたものに吸い付く、生まれながらにして持つ反射運動です。指やおもちゃを吸うのも同じような反射運動になります。

指しゃぶりは妊娠中期以降のお母さんのお腹の中でもしています。生まれた後にお母さんの乳首や哺乳瓶が吸えるように胎内で練習をしているとも言われています。

5〜6ヶ月頃から物を握れるようになると、自分の手や指をなめるだけではなく、おもちゃや衣服をなめたりしゃぶったりして形や味を確かめるようになります。1歳頃までの指しゃぶりの心配はいりませんどんな赤ちゃんでも発達するうえでする生理的な行為です

1歳〜2歳になると歩いたりおしゃべりが少しずつ可能になり、両手を使って遊ぶことも増え、指しゃぶりをしない時間が増えてきます。気分を鎮めたいとき、不安や緊張のあるとき、眠たいときに指しゃぶりをすることで気持ちをコントロールしています

3歳をすぎると他のものに興味を持ったり、外で友達と遊ぶようになったりなど社会性が発達することでやめる子が増えてきます。

指しゃぶりの頻度は1歳2ヶ月児で28.5%、1歳6ヶ月児で28.9%、2歳0か月は21.6%、3歳0か月児で20.9%と、2歳以降減少傾向へ向かう調査結果が出ています。

指しゃぶりによる歯並び、咬み合わせへの影響

指しゃぶりによる歯並び、咬み合わせへの影響は下記のようなものが挙げられます。
指しゃぶりの仕方や、頻度、どのくらいの時間吸っているか、吸う強さなどの要素があります。

 

開咬(かいこう)→奥歯は咬んでいるが、上下の前歯ですき間があいてしまい、前歯でうまくかむことができない状態です。

 

上顎前突(じょうがくぜんとつ)→いわゆる出っ歯のことです。上の前歯を中心に指で押さえられることにより前に出てしまいます。

反対咬合(はんたいこうごう)→人差し指や中指で下の前歯にひっかけるようにし指で吸うと、下顎が前方にでて下の前歯が上の前歯より前に出てしまいます。

叢生(そうせい)→歯並びのアーチが狭くなり歯並びがデコボコになります。

 

指しゃぶりはいつまで大丈夫?

4歳を過ぎると成長と共に歯並びや咬み合わせに影響が出てきますので、4歳頃になっても指しゃぶりがある場合は指導が必要となります。
ですので、3歳くらいまでは無理にやめさせる必要はありません

指しゃぶりをやめさせる方法は?

①お母さんやお父さんの手やお気に入りのものに置き換える
寝付くまで指を吸っている子どもには、吸っている指の手をお母さんやお父さんに握ってもらったり、お気に入りのぬいぐるみやおもちゃと一緒に寝てもらうようにします。

②違う話題や興味を
積み木やブロック、パズルなど、指を使った遊びをさせてあげたり、外で遊ぶ時間を増やします。

③吸う指のせいにする
指しゃぶりをしたときに、本人ではなく指に対して「○○ちゃん(くん)のお口に入ったらだめ!」「歯に悪さをしないで」と叱ります。

④心理的アプローチ
寝付くまでの時間そばにいてあげたり、絵本の読み聞かせをしたり、話をする時間を多くもったり、スキンシップを増やすなど、気持ちを安定させてあげましょう。

⑤ゴールの目標日を決める
誕生日や入園・入学など子供にとって節目のタイミングをゴールの日として設定します。「今日からすぐにやめないといけない」状況よりも、「この日までにやめないといけない」という状況の方が、心の準備ができて子どもの気持ちを尊重します。

⑥物理的に指をブロック
手袋をしたり、絆創膏をはったりします。また指に塗る苦い薬なども販売されています。

 

・かむピタ(イロドリ)日本製で誤嚥防止のためおもちゃなどにも使用されている。

・マヴァラバイターストップ(モモセ歯科商会)スイス製で苦み成分が強い。

その子に合わせたアプローチを

指しゃぶりは1歳までは成長・発達において意義のある行動であり、2歳をすぎると自然とやめる子が多い傾向にあります。

4歳をすぎても指しゃぶりをしている場合は歯並びやかみ合わせに影響が出てしまうので注意が必要ですが子どもを叱りつけるのではなく、たくさんスキンシップを取り自然と頻度を減らせるようにしましょう。

またおしゃぶりも2歳半~3歳すぎになっても続けている場合歯並びに影響します。指しゃぶりをやめさせたくておしゃぶりをあたえるのはやめましょう。