予防歯科・ドライマウス


酸蝕症は9月11日に掲載している説明の通り、細菌が関与していない酸によって化学的に歯が溶けてしまう状態のことです。

国内の調査で2014年に発表された酸蝕症罹患率は26,1%となっています。

4人に1人の割合で多くの人が罹患していることが分かりました。

酸蝕症は生活習慣病?!

歯は毎日の生活で欠かせないものです。生活習慣上欠かせない食事では、最初に食品に触れる場所は歯であり、口から飲食物を摂取する方法では少なからず歯の健康に影響が及ぶことが考えられます。

毎日の食生活習慣と全身的な健康状態で注目されているメタボリックシンドローム、糖尿病、高血圧などだけでなく、飲食物が歯に影響を及ぼすことも考えましょう。

食生活の欧米化+健康志向での酸の摂取

私たちが日常的に食べ、飲んでいるものは、ひと昔前とはずいぶん変化しています。

例えば、日本でも食生活の欧米化が定着し、ドレッシングをかけたサラダや、肉料理や魚料理にレモンをかけたり、トマトソースのパスタやピザなど酸性のものが多くなっています。

他にも、すっぱいグミなどのおやつやスポーツドリンクやコーラ、サイダーなどの市販飲料、ワインやチューハイ、カクテルなどがあります。

また、黒酢や柑橘類、梅干しなどを好んで摂る健康志向もあり、酸の摂取が増えています。

通常の食事では簡単に酸蝕症になることはありません。

上記に挙げた食べ物や市販の清涼飲料、チューハイなどのお酒、これらの酸を頻繁に摂取することで酸蝕症が起こります。

酸蝕は酸性の飲食物に繰り返し触れている歯の面全てで生じます。

継続的な習慣こそ酸蝕歯の最大のリスクとなります!!

 

酸蝕のせいでむし歯が加速?

歯冠の一番外側、表面を覆う部分をエナメル質といいます。

エナメル質は人体の中で最も硬い組織です。

このエナメル質が酸蝕で溶けて薄くなると、むし歯への抵抗力が落ちます。

エナメル質の中には象牙質があります。象牙質はエナメル質よりも柔らかくなっています。

酸蝕で象牙質が剥き出しになると、歯がしみたり、さらに抵抗力が弱まりむし歯が進行しやすくなり、神経にまで炎症を及ぼすことがあります。

 

前歯の上部に注意!

唾液には緩衝作用、抗菌作用、再石灰化作用、自浄作用など様々な役割を果たしています。

この様々な唾液の作用が歯を守ってくれます。

しかし、お口の中は唾液の流れが悪い場所があります。

そのひとつが前歯の上部です。この部分は特に注意しましょう。

 

子どもの酸蝕症

1~2歳児では哺乳びんやマグなどで長時間飲んでいたりすると、

酸が歯に触れる時間が長くなってしまいます。

寝る前に哺乳びんやマグなどでジュースを飲ませていることはありませんか?

寝ている間は唾液の分泌が減少し、唾液の働きが弱くなり、酸が溜まっている時間が長くなります。

そしてそのまま寝てしまいこのような生活習慣が続くと、酸蝕を起こしやすくなります。

特に前歯が集中的に酸蝕してしまいます。

また、酸蝕したところへ糖分を好むむし歯菌がむし歯を引き起こしてしまうことになりますので要注意です。

熱を出したときなどに寝てしまったら、濡れたガーゼで前歯の裏側を中心にぬぐってあげましょう。

歯を酸蝕から守るためのこと

・美容や健康のための酸の摂取の仕方の工夫

黒酢や柑橘類を一途に摂り続けていると歯が酸に侵されてしまいます。

摂った後はお口をゆすいだり、水やお茶を飲むと良いでしょう。

また、カプセル入りの黒酢やビタミンCなども取り入れて、歯を守りましょう。

他にも、黒酢などを飲むときは酸が直接歯に触れにくくするためにストローを使うと、前歯へのダメージを減らすことができます。

 

・歯ブラシの硬さ、歯ブラシで磨く圧に気をつける

酸蝕した歯を硬い歯ブラシでゴシゴシとみがくと、さらに磨耗してしまいますので、歯ブラシは柔らかめの歯ブラシを選び強くみがきすぎないようにしましょう。

つい強くゴシゴシと磨いてしまう方は、歯ブラシの握っている手の力を弱めると良いでしょう。

 

他には、前回のブログに記載してある

・普段から飲食物はちびちびと少しずつ飲み食いしないこと

・夜、寝る前に歯磨きした後の飲食は控えること

・唾液の分泌量をふやす

・フッ素などで、歯そのものを強くする など、このようなことがあります。

 

フッ素配合ジェル、歯みがき粉

フッ化物の応用で初期のむし歯を修復したり、歯を酸で溶けにくくします。

フッ素が配合されているジェルや、歯みがき粉があります。

毎食後は歯みがき粉で歯みがきをします。

フッ素ジェルはおやすみ前に歯全体に塗布します。就寝中はむし歯になりやすい時間なので就寝前に塗布すると効果的です。

 

フッ素洗口

ぶくぶくうがいができる4歳頃から14歳までが効果的で約50~80%の予防効果があります。また、加齢に伴って歯肉は退縮し根っこが見え、唾液の量も減るけいこうにあります。むし歯が多発する高齢の方にも有効です。

 

生活習慣を見直すことで酸蝕症を防ぐことができます。

自分の歯は酸蝕症になっていないか気になる方は歯医者さんで相談しましょう。