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こんにちは。
今回のテーマは妊娠中の歯科治療についてです。

女性の方、現在妊娠されてますか?

◎妊娠してるんだけど、歯が痛くなってしまった。お薬って飲んでいいの?
◎治療することになったけど、麻酔はうって大丈夫?レントゲン写真撮っても赤ちゃんに影響はない?

こんな風な悩みをかかえている方も多いのではないでしょうか?

今日、このブログを読んで少しでもそういった悩みや不安、疑問を解消することができたらと思います。

まずは治療についてのお話からです。

①妊娠初期(~4ヶ月)

この時期はつわりなどで体調がすぐれない時期でもあります。流産しやすい時期でもありますので体調が悪い人はなるべく歯科治療は控えるべきですが、治療となると痛みをとる応急処置程度でとどめておくほうがいいでしょう。投薬は原則行いません。処方するとしたら比較的妊婦に対しても優しい痛み止めくらいとなります。

②妊娠中期(5~8ヶ月)

この時期体調は比較的落ち着きます。虫歯の治療や抜歯などほとんどの歯科治療を行うこともでき、必要であれば抗生物質などの薬を投薬することもあります。なるべくこの時期に治療を終わらせることをオススメします。

③妊娠後期(8ヶ月~)

治療することは可能ですがお腹も大きくなってきている時期なのでお腹が圧迫されやすく負担も大きくなります。切迫早産の傾向がある人は控えたほうがよいと思います。ですから積極的に治療というよりは応急処置でとどめる場合もあります。

1番治療が行える時期は、安定期といわれる妊娠中期になるのでその間に歯科治療を終わらしておいた方がよいでしょう。できれば、今後妊娠の予定がある方はそれまでに治療を終わらせておくのが1番良いでしょう。

治療の際になるべく苦痛を減らすために麻酔を打ったり原因の歯の特定をするためにレントゲン撮影を行うこともあります。

★麻酔は全身にするのではなく、局所に行います。麻酔薬として歯無痛分娩に用いられるものと同じ薬です。血管収縮作用のある成分も含まれているのですが、打った歯茎の周辺で停滞するため胎児にはほとんど影響ありません。

★レントゲン撮影についてですが、歯はお腹から場所がはなれています。そして、撮影の際には必ず鉛が入った防護エプロンをつけて撮影してもらいます。なので被爆する量は限りなく0に近いです。赤ちゃんへの影響は全くないに等しいのです。

ちなみに地球で浴びる1年間の自然被爆量(日常生活をおくっているうちに被爆している量):2.4msV(ミリシーベルト)といわれており、デジタルフィルムでの撮影(部分的な小さい写真)は150枚、パノラマ(お口全体を写す大きな写真)は100枚以上撮影しないとこの自然被爆量まで到達しません。

★妊娠中(特に妊娠初期)は薬剤投与によって胎児の発育に影響することがあります。痛み止めなどは1番弱く妊婦さんにも比較的優しいお薬を処方することはありますが、抗生物質などは中期以降にならないと処方することは難しく、どうしても処方が必要な場合はかかりつけの産婦人科の主治医の先生と対診をとった後で処方することがあります。

授乳中の方への抗生物質などの投与は基本的には問題ありません。(成分が母乳に移行しないわけではありませんがごく微量なためほとんど問題ありません。)

 
妊娠中は身体的にも精神的にも長期間不安定な時期に入ります。その間に歯や歯茎のトラブルを起こさないためにも口腔ケアはしっかりと行いましょう。妊娠中は口腔内のトラブルを起こしやすくなります。

原因としては、ホルモンバランスで唾液が粘り、食べかすが残りやすい。つわりによって胃酸が逆流し口の中の酸性度が高まり、結果として歯が溶けやすい環境を作ってしまうなどがあります。

妊娠中はつわりがひどくて歯ブラシを口の中に入れるのが嫌でさぼりがちになったりするので、そんな時は体調のよいときに歯磨きをしたり、ヘッドの部分が小さい歯ブラシを使うようにしましょう。下を向いて前かがみの姿勢になり、歯ブラシを舌にあてないようにしましょう。歯磨きが出来ないときにはデンタルリンスや水でぶくぶくうがいをするだけでもかわってくるので試してみてください。

妊娠中の女性が歯周病になっている場合、早産や低体重出産のリスクが歯周病に罹患してない女性に比べて7倍となっています。それは、歯周病にかかった歯周組織が作り出す「炎症物質(子宮を収縮させて出産を促す物質も含まれる)」が血液中に入り込み、子宮収縮に関係しているためだと考えられます。また歯周組織の毒素が歯周ポケットから血液に入り込むことで血液の炎症物質を増やすことも関係しています。

胎児になにかしらの影響がでないためにも、母体の健康管理が1番大事な時期になると思います。なので妊婦の方はぜひ歯医者さんで定期的にメンテナンスを受け、口腔内も健康な状態のまま出産に控えてもらえたらと思います。