一般歯科


こんにちは。今回は乳歯についてです。

寝屋川市でも学校検診が行われている時期なので子供の患者さんが増えています。

寝屋川市の学校検診の紙を見るとほとんどが『虫歯があります』という項目でひっかかり、歯医者さんへの受診を勧められます。

乳歯は食事を食べる以外にも大切な役割があるので、そのことについて少しでも知ってもらえたらと思います。

乳歯の特徴

乳歯は永久歯に比べて厚みが薄く、歯の硬さも柔らかいです。ということは虫歯にとてもなりやすく、又進行もすごい早いです。そして、簡単に神経まで細菌がいってしまい神経の治療になってしまうことも多いです。しかし、子供の方が修復力が高いため細菌に対して抵抗する力もつよいです。(子供の方が怪我の治りが早いのと同じです。)そして、環境の影響を凄い受けやすいのも特徴です。

乳歯の生える順番

写真は上の乳歯です。

Aが前歯、Eが1番奥の歯です

 

●6-7ヶ月くらい:下の1番前の歯が生えてきます。

●8ヶ月-11ヶ月:上の前歯4本が順番に生えてきます。

●1歳-1歳半:奥から2番目の歯が生えてきます。

●1歳半-2歳:前から3番目(八重歯にあたる)の歯が生えてきます。

●2歳-2歳半:1番おくの歯が生えてきます。

早い子だと4ヶ月くらいから生えてくる子もいるのでそこは個人によって異なります。遅くても1歳には歯が生えてくると言われているので、もし1歳超えても歯が生えてこないようなら1度歯医者さんで相談してみてください。生える歯の順番も平均的にこの順番が多いですが、八重歯が先に生えてきたりすることももちろんあります。

虫歯になりやすい場所

だいたい、2歳半-3歳くらいで全ての乳歯が生えそろいます。乳歯は上下合わせて20本あります。(上10本、下10本)年齢によって虫歯になりやすい歯や場所が違ってきます。年齢の目安でどこを重点的に磨いてあげたらいいか参考にしてみてください☆

1歳~3歳:上顎乳前歯(上の1番前の歯)

3歳ごろ:咬合面(噛む面)

4歳~5歳:歯と歯の間(特に奥歯)

あくまで目安なので全ての歯をしっかり磨いてあげるようにしましょう。最初から上手に歯磨きできる子供はいないので、必ず親が仕上げ磨きをしてあげるようにしてください。

乳歯と永久歯の関係

乳歯は、全て大人の歯に生え変わるまでとても重要な役割を担っています。それは永久歯の歯並びに関係してきます。乳歯が虫歯になって、本来自然に抜ける年齢よりも早く歯が抜けたり、あるいは歯を抜かなければならないこともあります。乳歯が脱落すると顎の骨が正しく成長しません。そうなると永久歯の生えるスペースが狭くなったりなくなったりしてしまいます。結果、本来生えるところとは違うところから生えてきてしまったり、顎の中に埋まって永久歯が出てこなくなってしまうということが起きてきます。

また、乳歯が早期に抜けてしまってできたスペースに、後ろの歯が支えを失うことで手前に倒れこんできます。それも又歯並びが悪くなる原因になります。

乳歯を虫歯にしないためには?

まず、絶対かかしてはいけないのが毎日のブラッシングです。年齢が小さいときから習慣づけるようにしましょう。歯ブラシを嫌がる場合はガーゼなどでぬぐってあげるのも最初はいいでしょう。でも、最終的には歯ブラシで歯を磨く習慣をつけてあげるようにしてください。両親が楽しそうに歯ブラシをしている姿を見せてあげたりすると、子供も興味をもちやすいです。

全ての歯が生えそろったら、フロスを使って歯と歯の隙間も磨いてあげるようにしましょう。年齢があがると、歯と歯の隙間がとても虫歯になりやすいです。(特に奥歯)

次に予防填塞です。奥歯の乳歯や生えたての永久歯に用いることが多いです。シーラントとは、奥歯の溝を薄いプラスチックで塞ぐ虫歯予防法です。
奥歯の溝は複雑な形をしているので歯ブラシの毛先が入らずそのために毎日歯磨きをしていても虫歯になってしまうことがありますが、シーラントで奥歯の溝を塞ぐことにより、奥歯の溝の虫歯を防ぐことが可能です。シーラントにはフッ素が含まれているので虫歯になりかけの歯は再石灰化を期待することができます。毎日のブラッシングやフッ素などでなるべく乳歯を虫歯にしないように心がけてあげてくださいね。