一般歯科


人は食事をする時、嚥下するときなど多くの場面で歯が接触します。そのような時どのくらいの力がかかっているかなどをみていきたいと思います。

力ってなに?

そもそも口腔内で働いている力とはなんでしょうか。

力には機能運動と非機能運動があります。口腔内の機能運動とはすなわち咀嚼・嚥下などがあります。咬合力は平均で30-60キロと言われています。強く噛んだり、左右どちらかで噛む癖があったりなど力が蓄積されることによってお口の中のトラブル(歯が割れたり詰めたものがとれたり欠けたり)が起きます。そして、嚥下は1日600-2500回してると言われています。嚥下というのは食事の時以外にも無意識にしています。嚥下している時にも実は歯は接触しています。そのときにも力はかかっています。

非機能運動とはブラキシズムの事で昼間や夜間に歯ぎしり食いしばりなどをする異常運動のことです。一般人の80-90%に発現しているのですが、音を出している人というのは実はほとんどおらず15%もいないくらいです。その時かかる力は女性100-200キロ、体格のよい男性200-300キロといわれており、上記で書いた普通の時の咬合力に比べかなり差があります。

ブラキシズム

ブラキシズムにはグラインディング、クレンチング、タッピングの3種類あります。タッピングは歯をカチカチさせることです。グラインディングが良く言われている歯ぎしりです。クレンチングがくいしばりです。くいしばりは顎を全く動かさないため全ての力が歯に直接かかってしまいます。なので歯ぎしりよりもくいしばりの方が実は歯に対しては負担が大きいということになります。くいしばりによって起こる力は実は歯を破折さしてしまう程の力がかかっていることもあります。全体的に噛みあわせが深い人というのはくいしばりがおきやすいです。

写真のような噛みあわせが深い人もくいしばりや噛む力などが強い可能性があります。

これらを放置すると?

いらない力は思っているよりも歯に負担をかけています。そのため、放置すると例えば歯がする減ってきたりせっかく入れた詰め物が欠けてしまったり割れたりしてしまいます。最悪の場合歯が根っこから割れてしまう事もあります。食事をして口を動かしたりして歯や周りの筋肉多少の力をかけるのは健康にとって必要不可欠で大切なことではあるのですがかかりすぎはよくないので歯に負担がかかる行為(特に歯ぎしりやくいしばり)をしているなと心当たりがある方やパートナーや家族に指摘された方は歯医者さんに相談してみてください。